河合優実さんが主演を務める、入江悠監督の映画『あんのこと』。
2020年6月の新聞記事をもとに制作されたそうですが、どんな内容だったのでしょうか?
ある事件がモチーフになっており、コロナ禍が関係しているという説も。
映画『あんのこと』のもとになった実話や新聞記事について調べてみました。
《あんのこと》実話の新聞記事の内容はあの事件!?
映画『あんのこと』は、2020年6月の新聞記事をもとに制作されました。
2020年6月に新聞に掲載された、ある少女の壮絶な人生をつづった記事に着想を得て制作された本作。
引用:映画ナタリー
入江悠監督が、この新聞記事を読んで衝撃を受けたことから映画制作がスタートしたこともあり、「どんな新聞記事だったのか?」と気になる人も多いようですね。
原案となる新聞記事を読んだ入江監督は、その内容に衝撃を受け、その胸が抉られるような現実を、「これはどうしても今映画化したい話だ」と強く望み、映像化に臨んだ。
引用:朝日マリオン.コム
しかし、映画の原案となった2020年6月の新聞記事の内容は明らかになっていません。
映画『あんのこと』の公式サイトには、「2020年の日本で現実に起きた事件をモチーフに」とあるため、実際に事件があったことは間違いないでしょう。
また、その事件は「新聞の小さな三面記事に掲載されていた」という情報もあることから、大々的に報道されなかった可能性もあります。
大きな社会問題にならなかった事件かもしれませんが、入江悠監督には大きな衝撃をもたらしたため、映画化につながりました。
▫️ 予告編解禁 ▫️
— キノフィルムズ (@kinofilmsJP) March 19, 2024
✴︎ 映画『#あんのこと』✴︎
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2020 年、
日本中の誰もが体験した不安定な日常。
彼女(あん)はたしかに、あなたの傍にいた――
主演 #河合優実
×#入江悠 監督#佐藤二朗 #稲垣吾郎
🎬6月7日(金) 全国ロードショーhttps://t.co/HSxoIPLEi0 pic.twitter.com/fUWQ3iNN2X
映画『あんのこと』は2024年6月公開ですが、一部の関係者はすでに映画を観ており、映画ライター・真魚八重子さんのレビューによると、以下のようなコメントがありました。
実話に発想を得ているといっても、小さな記事の断片から物語を生み出していったらしく、ある特定の女性がモデルなわけではない。コロナ禍で生活苦に悩む女性の告白などを、つなげて”あん”という象徴的な女性像を作り出している。
引用:Filmarks
2020年6月の新聞記事だけをモチーフにしたわけではなく、コロナ禍で苦労する女性のエピソードをつなげることで、映画の主人公・杏のキャラクターを作り上げていったようです。
2020年といえば、1月にコロナの感染者が初めて確認された後、緊急事態宣言が発令されるなど、社会的に大きく揺らいだ年です。
映画の予告編のコメントに「彼女(あん)はたしかに、あなたの傍にいたーー」とありますが、特定の事件の映画化というよりも、「杏のような女性はみんなの身近にいた」ということも描きたかったのかもしれません。
また、事件に関係している女性のプライバシー等にも配慮して、新聞記事以外の内容を盛り込んでいった可能性もありそうです。
《あんのこと》の内容はコロナ禍が関係してるって本当?
前述の通り、映画『あんのこと』が制作された背景には、コロナ禍の社会情勢も関係しています。
主人公・杏の衝撃的な生い立ちに注目が集まりがちですが、コロナ禍で揺らいだ人々の生活や心情を描いた作品とも言えるようです。
また、入江悠監督は、映画の制作発表で次のように語っていました。
2020年、コロナ禍で大切な人を亡くしました。すこしだけ注意を向ければその人の苦しみに気づけたかもしれないのに、自分のことばかりで精一杯でした。
引用:朝日マリオン.コム
時代の移り変わりがどんどん早くなり、多くのことを忘れていってしまうから、この映画を作って刻みつけておきたいと思いました。旅立った人へ向けて映画を作るという行為が正しいのか今もわからないのですが、鎮魂の気持ちをこめて作りました。
2020年に亡くした大切な人が誰なのか明らかになっていませんが、入江悠監督にとって、映画『あんのこと』を制作する動機づけにもなったようです。
もしかすると、亡くなった方の境遇が、映画の主人公や新聞記事になった少女に似ているのかもしれませんね。
入江悠監督にとって、感慨深い作品になったのではないでしょうか。
まとめ
映画『あんのこと』のもとになった実話や新聞記事について調べてきました。
- 2020年6月に起きた事件がモチーフ
- 小さな三面記事で、特定のモデルはいない
- コロナ禍で生活苦に悩む女性のエピソードをつないだ
公開前から、大きな話題を読んでいる作品です。
映画の公開を楽しみに待ちましょう。