日本を代表する小説家・芥川龍之介氏。
妻・文さんとの間に3人の子供がいましたが、どんな人物だったのでしょうか?
子供だけでなく孫も芸術派で、著名人ばかりという噂も。
芥川龍之介氏の子供や孫について調べてみました。
芥川龍之介の子供は3人!
芥川龍之介氏には、3人の息子がいました。
- 長男:比呂志(ひろし/1922年11月8日生)
- 次男:多加志(たかし/1920年3月30日生)
- 三男:也寸志(やすし/1925年7月12日生)
息子の名前を、親友の名を万葉仮名にすることで命名した芥川龍之介氏。
芥川龍之介は友人の名前から一字をもらって、子供たちに命名している。
— 朔太郎通信 (@Sakutaro1917) April 24, 2019
長男は菊池寛の「寛」から「比呂志」
次男は小穴隆一の「隆」から「多加志」
三男は恒藤恭の「恭」から「也寸志」
結果として、名と共に強い後ろ楯を子に残すことになったであろうか。
芥川龍之介氏自身は「たつのすけ」と間違えて呼ばれることが嫌だったため、息子には読み間違えられない名前をつけたと言われています。
- 名前:芥川龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)
- 生年月日:1892年3月1日(1927年7月24日没)
- 出身地:東京府(現:東京都北区田端)
- 最終学歴:東京帝国大学英文科
- 代表作:『羅生門』『鼻』『地獄変』
芥川龍之介の長男は俳優
芥川龍之介氏の長男・比呂志(ひろし)さんは、俳優や演出家として活躍しました。
「劇団四季」の名付け親なんだって!
東京高等師範学校附属中学校(現・筑波大学附属中学校・高等学校)時代から、戯曲を書いたり、学芸会で芝居をしていました。
慶應義塾大学文学部仏文科に進学後、新演劇研究会を結成し、学生演劇活動をスタート。
演劇活動のかたわら、文藝春秋社に勤務していたこともあるそうです。
太平洋戦争を経験しましたが、戦後は舞台をはじめ、ラジオドラマ・ナレーション・映画・テレビなどに数多く出演。
1955年の『ハムレット』では主演を務め、その高い演技力は今なお伝説として演劇史に語り継がれています。
- 1966年NHK大河ドラマ『源義経』ー源頼朝役
- 1974年『スカパンの悪だくみ』の演出で芸術選奨文部大臣賞
- 泉鏡花の戯曲『海神別荘』の演出で文化庁芸術祭優秀賞
多くの作品の重要な役どころを演じただけでなく、演出家としての才能も発揮しました。
芥川龍之介の次男は戦死
芥川龍之介氏の次男・多加志(たかし)さんは、第二次世界大戦中、ビルマで戦死しました。
22歳のときのことでした。
「人生これから」というときに非業の死を遂げましたが、多加志さんは龍之介氏の文学的才能を一番受け継いでいたと言われています。
芥川多加志
— nono*低浮上 (@ntamura62) October 4, 2013
芥川龍之介の次男
父である龍之介さんの才能を一番引き継ぎ、文学的才能に一番恵まれていた。
外国人のような美青年。無口でよく気が付く几帳面な人だったらしい。
語学にも堪能で戦争で南方に出征した時は一か月で現地の言葉をマスター。
そのためか彼のあだ名は「マスター」だった。
今ちょうど芥川多加志の評伝読んでる。 pic.twitter.com/x1NDeA8g1O
— のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) (@noyorin) February 2, 2021
本日11/8は、芥川多加志。芥川龍之介の次男で、学徒出陣したまま戦死した人物。今日の青空文庫新着は、その彼が書いた小説「四人」です。入力校正ありがとうございました。 https://t.co/FDMTGd6tnh
— 大久保ゆう (@bsbakery) November 8, 2020
芥川龍之介の次男・芥川多加志は、文学的萌芽を感じさせる作品を少しだけ遺したまま戦死している。天満ふさこ著『「星座」になった人』には彼の足跡を知る手がかりが細微に渡り検証されているが、芥川家と所縁があるとの読者が「近親者でもないのに」と批判していたのは嫉妬だよなあと感じた。
— シンイチ (@shinichikudoh) April 21, 2010
芥川也寸志が芥川龍之介の三男だったの初めて知った…安直すぎる事実だ。長男の芥川比呂志も演劇界隈では有名みたいだし凄いな。次男の芥川多加志は戦死するまでは文学志向だったらしいし、比呂志也寸志が素晴らしい功績残してる事を思うと非常に残念な気持ちになるな。
— 天麩羅 (@EE_Ru) October 30, 2014
兄は慶應義塾大学出身で俳優に、弟は東京音楽大学出身で作曲家になり、各分野で多大な功績を残したことから、多加志さんがもし生きていれば文学界の歴史も変わっていたかもしれません。
若くしてその人生を終えることになってしまったのが、残念です。
芥川龍之介の三男は作曲家
芥川龍之介氏の三男・也寸志(やすし)さんは、作曲家や指揮者として活躍しました。
JASRACの元理事長だよ!
東京音楽大学を首席で卒業後、リズムに彩られた音楽を世に送り続けました。
- 映画『八つ墓村』
- 映画『赤穂浪士のテーマ』
- 童謡『小鳥の歌』
- 童謡『こおろぎ』
- 日産自動車の「世界の恋人」
多くの映画やCMの音楽を手掛けた一方、童謡や校歌・社歌の作曲も担当。
プライベートでは3回の結婚歴があり、女優の草笛光子さんは2人目の妻です。
- 1人目の妻:山田紗織(画家)
- 2人目の妻:草笛光子(女優)
- 3人目の妻:江川真澄(エレクトーン奏者)
ダンディな容姿で、多くの女性からモテたという也寸志さん。
ストーカー化した女性をきっぱり断ったところ、その女性が自ら命を絶ったという事件もあったそうです。
芥川龍之介の孫も著名人って本当!?
3人の優秀な息子がいた芥川龍之介氏ですが、孫も各方面で活躍する著名人だと言われています。
- 長男・比呂志の三女:芥川耿子
- 三男・也寸志の長女:芥川麻実子
- 三男・也寸志の長男:芥川貴之志
比呂志の三女はエッセイスト
芥川龍之介氏の長男・比呂志さんは、随筆家の芥川龍瑠璃子さんと結婚。
太平洋戦争が終わる直前に、三女・耿子(てるこ)さんが誕生しました。
芥川耿子さんは女子美術大学造形科を卒業後、エッセイストや児童文学者として活躍。
- 『詩集 やっかいな駝鳥』
- 絵本『おむれつどろぼう』
- エッセイ集『気むずかしやのハムレット─素顔の父芥川比呂志』
- エッセイ集『女たちの時間─芥川家四代の女性たち』
- 『百年の薔薇 芥川の家の中で』
- エッセイ集『芥川家の猫たち まねき猫と猫まねき』
ワイドショーの司会者や美術番組の聞き手、CMソングの作詞者、CFのモデルを務めるなど、テレビの世界でも活躍しました。
プライベートではデザイナーと結婚し、一男一女をもうけたそうです。
也寸志の長女はタレント
芥川龍之介氏の三男・也寸志さんは、1人目の妻・山田紗織さんとの間に2人の女の子が誕生。
長女・麻実子さんは日本女子大学文学部を卒業後、タレント活動を開始。
芥川麻実子(1948年7月12日生74歳)
— まんのじ (@man_no_ji0) July 29, 2022
作曲家・芥川也寸志(芥川龍之介の三男)とその最初の妻・紗織(旧姓:山田)の長女
1971年日本女子大学文学部卒業時に渡辺企画(現渡辺プロダクション)所属
交通評論家に転じ,2007年東京都初の道の駅八王子滝山初代駅長就任#tama954 @tamamusubi_tbsr @eripon954 pic.twitter.com/7hepFHZyeN
メディアコーディネーターやエッセイストとしても活躍し、財団法人「首都高速道路協会」の理事を務めました。
也寸志の長男はエディター
3人目の妻・江川真澄さんとの間には、長男・貴之志(たかとし)さんが誕生。
成城大学時代からスニーカーを収集しており、クラシック・ナイキのコレクターとしても知られています。
大学卒業後は、エディターやスタイリストとして活躍。
ファッションを専門分野としながら、編集・デザイン・執筆・スタイリングなど何でもこなすなどマルチな才能を発揮しています。
まとめ
芥川龍之介氏の子供や孫について調べてきました。
- 子供は3人
- 長男は俳優で次男は戦死、三男は作曲家
- 孫も多方面で活躍
息子や孫も、各界で名を残している芥川龍之介氏。
その功績は計り知れませんね。